インドネシアモーターショウに行って見ました

バケツです。こんにちは。

ジャカルタに来て2年目になり、自動車に関連するお仕事をさせていただいているにも関わらず、私昨年のモーターショウに行っておりませんで…。お恥ずかしい限り。ということで今年晴れてモーターショウに行って来ましたのでその内容をご紹介させて頂こうと思います。

…の前に、インドネシアの自動車市場ってどんな感じなんだろう?という方の為に簡単にご説明した方が分かりやすいですかね?

  1. インドネシアの自動車市場について

インドネシアはASEAN第一位の販売市場で第二位の生産市場です。国内で車が売れる台数はASEAN第一位、国内で車が生産される台数が第二位ということです。生産台数第一位はタイということになります。2017年のインドネシアに於ける車両販売台数は約110万台となっています。日本が2017年519万台ですから販売台数の規模としてはまだまだ少ない。ですが、国の経済成長率も+5.0%を超えておりポテンシャルはまだまだある市場です。

そしてもう一つ市場の特徴です。市場に於ける日系車のシェアが非常に高い市場。2018年のシェアは実に97.2%!(日本が90%前後)ちなみに一番日系車のシェアが高いのはどこかご存知ですか?「パキスタン」です。飲み会のネタに取っておきましょう。

このようにASEAN最大の市場、ではありますが、環境・安全に関する取り組みはタイやインドに対しても一歩遅れを取っている。他の国の成長に比べると「伸びはするけどもどかしい!」市場と言えるかも知れません。

 2. インドネシアモーターショウについて

実はインドネシアモーターショウと呼ばれるイベントは年に二回行われます。一つは4月頃に行われるIndonesia International Motor Show (IIMS)、もう一つが今回行われているGAIKINDO Indonesia International Auto Show(GIIAS)となります。このGAIKINDOというのはインドネシア自動車工業会の事です。もしインドネシアのモーターショウに行きたい、と思われる方は4月と8月を注意して日程チェックしてください。

そしてこれはインドネシアだけでなくタイも同様だと思うのですが、

日本のモーターショウに来られた方はコンセプトカーや将来技術の展示・デモンストレーションを楽しみにして来られる方も居ますが、こちらは将来技術よりも今ある車を販売する方が主目的、なので前線にパンフとバインダー持った人達が獲物を探すような目でこちらを値踏みしてきます。BMW見てください。

これ怖いです。ま、まあ後で行った時には他の獲物(失礼)が沢山いたので注目はされませんでしたが…。ということで既販車展示がメインになります。そして車以外の展示は他の国のモーターショウに比べると非常に小さいです。例えば部品会社。いわゆるオイルなどの消耗品、ホーン、オーディオ、タイヤ等などオートバックスに売っているような用品以外の展示はあまり無いし、あっても訪問者があまり興味を持ってくれません。世界一の部品メーカーであるBoschは、将来の電動化を見越した展示を行っているかな?という感じ。でもお姉さんは暇そう…。

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 3. 各メーカーの展示

前置きが長くなりました。日本でも走っている車はここで見せてもあまり面白くありませんので敢えて割愛します。

 1) トヨタ

インドネシアに於けるトップメーカーはトヨタ、一部ダイハツ生産車両のOEM販売もしながらシェアは30%前後をキープしています。ただ今年は三菱からの刺客エクスパンダーに押され苦戦を強いられています。

コンセプト展示はこの2つ。電動化をイメージしているのでしょうか?政府も電動化を推進する中、メーカー側も対応を進めているとアピールはしているのかと思われます。アジア車両としては、フォーチュナー(SUV)、イノーバキジャン(MPV)は安定した人気がありますね。あと日本でも売っているのでここでは載せませんが、インドネシアで一番人気のある高級車は「アルファード」です。渋滞が多いせいかここではMPVが快適性を重視する為人気、その頂点に君臨しています。

2)ダイハツ

インドネシア市場第2位がダイハツ、トヨタにOEM供給をしながら自社ブランドとしても販売台数を稼ぐ事から、インドネシア現地での生産台数自体はトヨタを上回ります。

 3) 三菱

今年一番躍進を遂げたのが日本ではあまり調子の良い話を聞かない三菱。昨年発売したエクスパンダーが大好調で、2018年の上半期ではトヨタ、ダイハツの並み居る強豪を抑え第一位の販売台数をもぎ取りました。好調はまだまだ続きそうです。ブース全体撮ったつもりが写真が何故か残っておらず、この憂いを浮かべたお姉さんと写るエクスパンダーしかありませんでした。腑に落ちない…。

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 4)ホンダ

三菱に押され2018年上期のインドネシアのシェアは4位に転落。ブリオ、モビリオ、BR-V等をアジア戦略車種として巻返しを狙うも勢いに於いては上位3社に比べるともう少し。今回は新ブリオを全面に押し出しております。

5)スズキ

市場5番手、ですが今回のスズキの展示、一番盛り上がっていたのは日本でも話題のジムニーコンセプト。プレスデーではインドネシアのジョコ大統領が足を止め見入ってらっしゃったとか。それが理由なのか、それともインドネシアの方のツボに嵌ったのか、今日も大きな人だかりが…。まだ販売するかは未定だそうです。でも来るかも知れない!

6)中国メーカー

昨年から上海汽車系列の五菱がインドネシア進出を果たしました。そして今年東風小康が新たに参入。日系中心の市場を虎視眈々と狙います。現時点そこまで食い込んでいる訳ではありません。しかしながら今後の車両電動化を機に市場マップが大きく変わる可能性がある。そのタイミングで次なる一手を打つ為の布石かも知れない。実際展示車両には電動車もあり。今後も目が離せません。実際道路でもこのロゴ、見るようになってます。

商用車の展示も色々あり商用車ではインドメーカーのタタ、中国の第一汽車、インドネシア地場車両もあり、日本とは少しバリエーションの違うモーターショウを見る事が出来ました。

本イベントも明日が最終日です。今年は難しいかも知れませんが、来年も同じ時期に開かれます。こんなイベントもあるんだって心に留め置いていただいて、次の機会に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?楽しいですよ!!それでは!

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