『食』に対する拘りについて

こんばんは。

皆さん美味しいもの食べてますか?

私自身日本を離れて海外で暮らす楽しみを大きく3つに分けると30%は仕事、35%は散歩、35%は食事です。

え?仕事で30%もあるの?とか言う突っ込みは置いといてください。

今日はそっちの話はしませんので…!

海外で暮らすとやっぱり日本の食事が恋しくなる時はありますよね。

でも、時に恋しくなるだけではなくそれ以上の事態に陥る方も時々いらっしゃいます。

『現地飯を受け付けない』状態

以前トルコに数ヶ月長期出張で滞在していた事があるのですが、その時現地に駐在している方が正にそうでした。

トルコ料理は世界3大料理と呼ばれる程有名な料理ですが、意外と油っこいものも多く、和食とは大きく異なる料理。

その方はトルコ料理に最初はトライしたのですが、全く口に合わず駐在期間は家で自炊か中華料理と一緒になっている、とある和食っぽいレストランでうどん等を食べて過ごしていたそうです。

一方私…敢えて嫌いな物を挙げろと言われたら「レーズン等のドライフルーツ」と答えますが、他にダメなものは特にはありません。

それに食べる事に対して好奇心が強い方なのでトルコに滞在していた間は毎日ケバブばっかり食べており、その駐在員の方と食事をすることになると、正直言ってあまりおいしくない和食もどきだったので内心「ああ今日はあまり美味しく無い食事だな」って残念に思ったりもしたものです。

やっぱり海外旅行などで訪れた場所の食事、あまり口に合わない…そう思う事は時には、いや結構あるかも知れませんね。

旅行であれば帰ってしまえば特に気にしなくても済むのですが、もしそういう土地に長期間住む事になったらどうするか?

食べ慣れてしまえば良いのかも知れませんがそういう事が出来ない方も実際にはいます。

「食べたら美味しいのに…試してみなって美味しいから!騙されたと思って!折角海外にいるのに勿体ないよ!」

そう言いたくなった方、もし居たら…その言葉、ぐっと飲み込んでみませんか?

その一言、現地で食べられなくて苦しんでいる人にとっては非常に重苦しい言葉になります。

今までお話ししたのは日本の方の例ですが、海外に於いては日本以上に食事に対する拘りってと深いんですよね。

比較的日本は何でも食べる国です(もちろんもっと色々食べる国はありますが)。

宗教的な制約もあまりありません。

それでも食べる食べない、好き嫌いはあったりするんですよね。

その好き嫌いになった背景、食べない理由…推測出来ますか?私には出来ません。

そして海外のケース。

インドに居た時、インド人とインドの外に出張した時に一番困ったのは食事でした。

彼らの相当数は『ベジ』で、肉・卵を口にしません。

ジャイナ教の信者の方はもっと厳しい戒律を持っており、根菜も食べません。

とは言いながら日本人が『ベジタリアン』と言われて思い浮かべる「サラダばっかり食べている人」とも違います。

肉や卵由来の物を使わないカレーを食べるのです。スパイスをオリーブオイルで煮込んで豆のカレーを作って食べたりします。

これはこれで美味しいです『ダルカレー』と言いますがそれはまた別の話。

そういうのをほぼ毎日食べている方が例えば日本に来ると…食べれる物が無くなるのです。

和食・イタリアン、中華、色々あるじゃないか…と思われるかも知れません。

「何言ってるの!インド料理屋だってあるじゃない!」

と思われる方も恐らくいるでしょうね。

実は日本にあるインド料理屋、ネパール人やバングラデシュ人がやっているレストランが相当数あり、インド人が普段食べているカレーとは実は違うのです。

じゃあ日本に在住することになったインド人はどうするのか?

かなりの割合で彼らは自分達でカレーを作り弁当として持って来ます。

友人と材料を持ち寄り、時には作る品目も分担して皆で食べるのです。

そんな姿を見た時、そういう拘りに気付かない方がこんな一言を言いました。

「折角日本に来てるんだから和食とかもっと楽しめば良いのになあ。勿体ない。」

私の答えはこうです。

「食べないという選択をしてああなってるかも知れないじゃないですか。あまりそういう踏み込み方しない方が良いと思いますよ。それも文化ですから」

勿論、思った以上に相手の方がフランクな場合もありますがあくまでそれは個人差です。

最初に会った時点で「この人には何を言っても許されるだろう」と100%確信持てますか?

持てませんよね。冒険はしない事です。下手をすると信頼を無くします。

小学校の時、給食で食べれない物が出された子が先生に「残さず食べなさい」と言われ掃除の時間も机の上にお皿を置いたまま、周りの子も無情にも「食べなよー」と言う風景。

今はそんな風景は無いかも知れませんが、私が幼少の頃はありました。

そういうのが大嫌いだった、という記憶からの言葉かも知れませんが、私が思うのはこうです。

行動の元には背景があり、各人が理由を持っている。

その理由や背景を無視してグローバルだからと無遠慮に踏み込む事が文化交流ではないと思います。

相手が日本人でもインド人でも他の国の方でも同じ事。

思いやりが他者の理解に繋がる事こそ万国共通じゃないのかなと思うんですよね。

あ、あと…これはお願いです。

いわゆる食事の原材料に対する質問をされる事があります。

原材料表しっかり読んで教えてあげてくださいね。

例えば一番有名な例が『柿の種』

鰹節や牛や豚のエキス…ムスリムの方も食べられない代物ですので…。

それでは。

にほんブログ村 海外生活ブログへ

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください